ドイツ語資格試験【ドイツ国内で使える資格 総まとめ】

ドイツ語資格試験【ドイツ国内で使える資格 総まとめ】

今回はドイツ語の資格取得を目指している人向けに、資格の種類、資格レベルの違いについて、紹介していきます。


日本だと独検がありますが、今回はドイツ国内で使える資格を紹介します。

ドイツ国内の資格はヨーロッパの中でレベルが下記のように分かれています。


▽A1:初級 ドイツ語資格試験のレベル

簡単なドイツ語の文法が理解できるレベルで、基本のドイツ語の単語もわかります。

また、自分の周りの説明をすることもできます。挨拶や自己紹介など、その他、簡易的な書類にドイツ語で書くこともできます。

ゆっくりなドイツ語で基本的なことについて話したり、具体的な欲求を満足させるための、よく使われる日常的表現と基本的な言い回しは理解し、用いることができます。

自分や他人を紹介することができ、住んでいるところや、誰と知り合いであるか、持ち物などの個人的情報について、質問をしたり、答えたりが可能です。

もし、相手がゆっくり、はっきりと話してもらえるのであれば、簡単なやり取りをすることができますよ。


▽A2:基本級 ドイツ語資格試験のレベル

仕事、家族、欲しいものについて話すことができます。

電車や道の案内などもできるようになります。短い文章になりますが、ドイツ語で書くこともできます。他にも電車の案内など聞き取ることもできるようになります。

ごく基本的な個人情報や家族情報、買い物、地元の地理、仕事など、直接的関係がある領域に関しては、文やよく使われる表現が理解でき、簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄について、単純で直接的な情報交換に応じることが可能です。


▽B1:準中級 ドイツ語資格試験のレベル

ドイツのメディアと関わることができ、ラジオやテレビで言っていることのテーマを理解できるようになります。

また、ドイツ人のポッドキャスト(インターネット上で定期的に配信されている音声コンテンツ)も聞き取れるようになります。

条件としては、ゆっくりクリアなドイツ語であれば、大事な部分が聞き取れます。

書き言葉も話し言葉も少し複雑に説明できるようになります。

仕事、学校、娯楽などの身近な話題について筋の通った簡単な文章を作ることができ、標準的な話し方であれば、主要な点を理解でき、たいていの事態に対処することが可能です。


▽B2:中級 ドイツ語資格試験のレベル

よくできている基本です。さらにドイツ語の理解ができるようになります。ネイティブの人の早口なドイツ語が聞き取れ、ドイツのことわざもある程度聞き取れます。

さらに複雑なドイツ語が理解できるようになります。

文法、表現、単語の語彙力がかなりあるので、自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容をを理解できます。

ネイティブとはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然であり、幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることが可能です。


▽C1:上級 ドイツ語資格試験のレベル

ドイツ人の発言になれます。イントネーションが外国人か母国かの区別ができなくなる程のレベルです。さらに複雑な内容のドイツ語を聞くことも話すこともできるようになります。複雑な会話に参加でき、メディアも問題なく聞くことができます。

また、いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、含意を把握できたり、言葉を探しているという印象を与えずに、流暢に、また自然に自己表現が可能です。

社会生活を営むため、また学問上や職業上の目的で、言葉を柔軟かつ効果的に用いたり、複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の詳細な文章を作ることができます。


▽C2:マスター ドイツ語資格試験のレベル

C2に合格するとドイツ人になれるようなレベルです。さらに複雑なドイツ語を理解することができ、ドイツ人のいろんな表現やイントネーションを聞いて理解することができます。聞いたり読んだりした、ほぼ全てのものを容易に理解できるようになります。

いろいろな話し言葉や書き言葉から得た情報をまとめ、根拠も論点も一貫した方法で再構築や自然に、流暢かつ正確に自己表現が可能です。


以上、レベルについて紹介しましたが、次ではどんな試験があるのかご紹介します。



ドイツ国内で使えるドイツ語資格試験


▽Goethe Institut 

日本にもゲーテの学校があるので、日本からも受験ができます。もちろんドイツでもゲーテの学校があります。

ゲーテではA1~C2までレベル分けされているので、自分のレベルに合わせて試験を受けることができます。

ゲーテの授業内容についてですが、ドイツの大学授業について行けるようなレベルを目指して授業を進めます。

試験の内容は老若男女幅広く、特に上級レベルのC1、C2は大人向けです。学生はドイツの大学受験に役立ちます。また、ドイツに住みたい人が受験します。ビザを取るためにもゲーテの試験が認められているので、ドイツで働きたい!住みたい!人がビザ申請の為にドイツ語能力のゲーテの資格を持つと便利です。

また、ドイツの会社で働きたい人も資格を取得すると会社からお金が貰えるシステムがあるので、ドイツの会社で働いている人にとっても、ゲーテの資格は便利です。

C2の条件は16歳以上ではないといけません。なお、大学の研究したい人向けの試験になります。



日本の受験地は東京または大阪と大都市に限られています。

実施回数は会場やレベルによって違い、大阪よりも東京の方が多く、レベルがA1に近いほど実施回数も多くなります。



この試験は、話す・聞く・書く・読むの4技能です。

このあたりが、国際的に通用するという点や留学したい人に向いています。



レベルはA1・A2・B1・B2・C1・C2とありますが、全てのレベルでこの4技能が計られます。



独検が準1級からしかスピーキング試験がないのに対し、A1でもしっかり自己紹介をしたり、短い会話を行うことが求められます。

ゲーテ試験の特徴は、ずばり国際的に通用するということです!

例えばドイツの大学に入学する際の語学証明書として使うことができたり、Goethe Institut 自体がドイツ人でも知っている人も多い有名な機関です。

ドイツ語圏でも通用する資格証明が必要な人におすすめです。



さらにGoethe-Test PROがあり、こちらはドイツで就職したい人向けの資格になります。ドイツの会社に仕事で役に立つかを証明する資格になります。





▽Goethe-Test PRO Pflege

ドイツで看護師の仕事をしたい人向けの資格で、試験のレベルはB2になります。

ドイツで看護職や健康職に就きたい人はB2レベルまで目指して下さい。







▽TestDaF

主な目的はドイツの大学で勉強したい人向けの資格です。試験の内容はB2~C1の中級者向けのレベルです。この資格は有効期限がありません。ゲーテより受験料は安かったかと思いますので、興味ある方はホームページをご覧下さい。ドイツの大学で勉強したい人はこの資格がお勧めです。

ドイツ語学習者以外には知名度が低いですが、語学力証明のためにドイツ語圏でも多くの人が受験しています。

受験日は全世界共通で年6回設定されており、日本でも回数は少ないですが受けることができます。

試験内容はゲーテと同じく話す・聞く・書く・読むの4科目で構成されています。

Test DaFは、熟練したドイツ語レベルの検定試験です。

A1やB2などといったレベルではなく、この試験はB2からC1レベルをカバーしています。




ドイツの高等教育機関のほぼ全ての学科や課程への入学に必要な語学力の証明になるため、ドイツの大学に正規入学したい人におすすめです(もちろんDaFではなく他の資格試験のC1でも大丈夫なことがほとんどです)。




ただし、音楽大学など専門大学の場合はDaFレベル(B2-C1)ではなくA2やB1など、各大学によって語学基準が違うので、必ず1度自分の志願校について確認しましょう!









▽Telc

こちらもゲーテより授業料が安いです。内容は日常会話が多く、ドイツの大学で勉強したい人もこちらを受験することができます。ドイツにおいてはゲーテ試験の次に有名です。

ゲーテ試験はゲーテインスティチュートがある都市でしか受けられないのに対して、ドイツ語圏に住んでいれば近くで受験できるという利便性がtelcのメリットだと言えます。

試験内容は同じく話す・聞く・書く・読むの4科目で構成されています。





大学の為の専門の資格もあります。





ドイツの国籍が欲しい人にとってはA2~B1またはB1の資格を取得するとドイツの国籍を手に入れる時に便利です。





こちらも看護師になりたい人向けの資格があります。

先程紹介した資格よりも安いです。看護師専門の単語が出てくる試験です。

ドイツの病院で働きたいお医者さん向けの資格もあります。医療に関する試験です。

お仕事でドイツ語を使いたい人はTelcという資格は安くて便利でお勧めですよ。仕事には使えるし、たくさんあるドイツの州にもこの資格は認められているので、ビザや在留資格等の手続きの為にも、この資格はお勧めです。

このテストはドイツだけではなく、オーストリアとも連携しているので、オーストリアでも資格として認められているところがあります。











▽DTZ

ドイツに住んでいる移民向けの試験になります。国がやっている授業内容は住むこと、観光、友達、買い物、子供の教育などが入っています。このテストは移民の為に作られた資格の為、受験料は安いです。













▽DSH

DSH(Deutsche Sprachprüfung für den Hochschulzugang)と呼ばれる試験で、日本語に訳すと「大学入学のためのドイツ語試験」という意味になります。DSHは民間の会社や団体ではなく、ドイツの各大学が独自に実施しているものです。

DSHはもっぱらドイツの大学において実施され、日本を含む外国から受験することはできません。







各大学、冬学期(10月~)と夏学期(4月~)の直前にそれぞれ1回ずつ実施することが一般的です(年2回)。

試験の内容は、各大学が独自に問題を作成しているため大学により様々ですが、共通しているのは「ドイツ語で大学の講義を理解し、課題をこなすことができるか」という視点に立って問題が作られているという点です。







試験の形式は、話す・聞く・書く・読むの4技能を試すものが一般的です。







また試験の成績はA1~C2によるものではなく、低い方から順に DSH-1, DSH-2, DSH-3 という3段階によって評価され、基本的にはDSH-2以上の成績があれば、ドイツの大学へ正規入学するのに十分な語学力(C1程度)として認められます。







医学部など一部の課程ではDSH-3を必須としています。

名前の通り「大学入学のためのドイツ語試験」であるため、ドイツの大学への正規入学を考えている人におすすめです。

すでに志望大学が決まっている場合は、その大学で実施されるDSHに合格することが、最も近道であると言えます。

ただし、ある大学で受験したDSHの成績が、他大学に出願する際にも同様に認められるかは大学によって対応が異なるので、注意して下さい。

また、あくまでも大学進学希望者を対象とした試験であるため、Goethe Zertifikatのような一般の語学試験の代替と考えることは、あまり望ましくありません。







A1~C2に準じた語学力証明を必要としている人は、別の試験を受験しましょう。

ドイツの大学で勉強した外国人向けの試験になります。試験のレベルはA2またはB1に合格すると大学前の大学に入学する為に準備する学校に入ることができます。大学に入りたいけど、別の資格が必要ですが、大学に入る前の準備学校にはこの資格を持つと入ることができるので、便利です。B2~C1に合格すると、ドイツの大学に入学することができます。















ドイツ国内で使える資格 総まとめ

▽Goethe Institut

対象:若い人から大人まで

レベル:A1~C2

ビザの取得に役に立ちます。

また、飲食店や子供関係の仕事におすすめです。

上級レベルは大学研究職に就きたい人向けになります。








▽Goethe-Test PRO

対象:仕事している方や経営される方向け

レベル:A1~C2








▽Goethe-Test PRO Pflege

対象:看護師になりたい人向け

レベル:B2








▽TestDaF

対象:大学、大学院、研究職向け

レベル:B2~C1








▽Telc

対象:学生や社会人、医療関係に就きたい方やドイツの国籍が欲しい方向け

レベル:A1~C1

授業料が安い試験です。

いろんな種類(医者や看護師など、細かい)の試験があります。








▽TestDaF

対象:移民向け

レベル:A2~B1








▽DSD

大学レベルのドイツ語能力です。

試験レベルが2種類あります。

DSD1:A2~B1レベル

DSD2:B1~C1レベル















私のオススメのドイツ語資格試験選び方

  1. 受験料

  2. 受験がいつ、どこであるのか(HPで確認しましょう!)


便利だからゲーテの方がいいと思っても受験料が高かったり、受験しようと思ってたら、受験場所が遠かったりするので、まずは調べてから申し込みをしましょう!




ドイツ語資格試験合格率を上げる方法

試験内容を理解する必要があります。

  1. 試験内容を確認(試験が何分あるのか等)

  2. 計画的に勉強(毎日〇時間勉強する!など)

  3. ドイツ語の先生に依頼して一緒に勉強する(会話の試験がある場合)

  4. 模擬試験を受ける

5年分の模擬試験を受けて、すべて合格することができたら、試験に合格できると思います。

模擬試験の結果で自分の苦手分野が見えてきます。聞き取りが苦手とわかったら、聞き取りの勉強をもっとしよう!となりますよ。

また、時間を図ることができるので、模擬試験を受けましょう!















それぞれの生活にあった資格があるので、しっかりと準備して試験に臨みましょう!

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