【ドイツ教育編】ヒトラー、ナチス、歴史教育そんなにも…?州ごとに教育レベルが違うって本当?
キノコ意匠/人妻クリエイターの単身ドイツ留学記さんの「ドイツについてマキシーさんに聞いてみよう!第2弾」の動画になります。
ドイツの教育編
①ドイツでは子どもの頃からディスカッション教育が行われているというのは本当?
キノコ意匠「ドイツでは、子どもの頃からディスカッション教育が行われていると聞いています。例えば、ドイツの政策についてニュースで左派や右派など様々な観点でディスカッションが行われているシーンを目にすることがあります。その内容は野党が与党を困らせたいというよりも具体的な回答を導き出すためのプロセスに見えることが多いです。やはりそれは子どもの頃からのディスカッション教育が多いことが理由なのでしょうか?」
Maxie「私は、ドイツに住んでいるときに受けた(ディスカッション)教育についてっ自分ではディスカッションが多いという印象はなかったです。ただ、高校生の時に日本に留学したときにすごく驚いたことがあります。当時みんな高校生だったから大人になるとちょっと違うかもしれないんですけど、仲間と一緒にディズニーランドに行く計画を立てたときに、日本では物事を決めるために物凄く時間を使うことが分かりました。」
Maxie「ドイツでは、高校生でもどこかに行こうって言ったら、誰かひとりさっと『私は富士Q行きたい!』『ディズニーランド行きたい!』『ハワイ旅行が行きたい!』って、そしたらみんなが『ハワイ旅行高いからやめろよ』みたいな、1分か2分くらいでグループの意見がまとまって、じゃあこの予算でこの日でディズニーランド行こうって決まってたんだけど、高校生で日本に来てからは自分から発言するのが恥ずかしいから取り敢えず待ってみよう、そうしたらみんなシーンとして。そんな雰囲気も好きだけどめっちゃ時間かかるなあと思ってました。私は社会人になってそういう(時間が)無駄な会議をちょっと逃げたくなりました。日本人の会議の方が時間がかかるけれど、相手の気持ちをよく考えたうえで行動する。ドイツの方は解決方法を見つけるために会議をするから相手を非難するわけではないけど激しいんですよね(笑)。久しぶりにドイツに帰ると周りのドイツ人のドイツ語を聞くと口がきつくて日本はなんて平和なんだってなるんですよ(笑)。」
キノコ意匠「面白いですその話(笑)。意見を言い合ってたんですね、子どもの時から。」
Maxie「日本の場合は100%テストじゃないですか、でもドイツでは試験は50%をとってその後の25%は宿題をやるかどうか、次は授業中のディスカッションに参加するかどうかなので、むしろ恥ずかしがり屋の人にとって不利になる教育制度でもあります。仲間が私よりも物凄く頭がよい子なんだけど、彼女は怠け者で宿題は絶対しない、授業中でも絶対コメントしない、けどテストは満点とっていたとしても適当に授業に参加している人の方が良い成績を取ったりするのを見ていると、なんとなく強くやっていかないと成績が良くならないというところもありました。」
キノコ意匠「確かに、凄い面白いですよね。そんな成績のつけ方が合ったりするんですね?」
Maxie「校則もまとめて国レベルで決まっているので、成績はテストがすべてではなく、授業の参加程度と過去のテストの成績とかも全部関係するようになってるから恥ずかしがり屋の人にとってはディスカッションの教育の方が最初は慣れにくいところがあると思います。」
キノコ意匠「なるほど、確かにそうですね。日本でも低学年教育の間は授業態度だとかもちろん出席をちゃんとしているかどうか等は一応評価になるんですけど、やはり年齢が上になるにつれて基本的にはテストの点数が重要視されていくっていうのはありましたね。」
ポイント💡
ドイツではディスカッション教育が行われており、テストの成績に次いで授業中のディスカッションの参加程度、宿題の提出なども成績に含まれるそう!
②ドイツ人は学生時代に、ナチスやヒトラーについてどのように学びましたか?
キノコ意匠「これは、チャンネルのフォロワーさんにとってかなり関心の高いトピックスだったんですけれども、ヒトラーやナチスの教育についての質問です。ドイツでは1970年代にヒトラーブームや若者を中心としたネオナチュラル化が起こったと言われています。この世代は、ヒトラーを知らない世代とも言われているようです。そのため、1975年以降に大きな歴史教科書の見直しがあったと言われています。Maxieさんが学生時代にナチスやヒトラーについたどのように学びましたか?」
Maxie「まずは、学校の中の成績を見てトップの生徒だったら一回聞けば(ヒトラーやナチスの歴史について)覚えてくれるけれど、成績の低い子だったら10回、20回繰り返さないと理解できない子もいます。私はむしろこの歴史教育についてはむしろやりすぎに感じて、例えば国語の授業だったらアンネフランクのいじめられた女の子が可哀想に人の家に隠れて秘密に住んで日記を書いた、ということを読まされるし、次は歴史の授業で映画を見たり、その時代の本を読むなどいろいろやって、次は、気が付いたら科学の授業でも出てきたり、社会の授業でも出てきたり…。面白かったのが、高校生の高卒の試験にも出てきたことで、あれだけ繰り返して勉強したら暗記しなくてもみんなできていました。」
Maxie「先生の話を聞く限り、学年に1人か2人は親の影響を受けて(ヒトラーやナチスの歴史について)それは嘘だという子もいるらしいです。あと、戦争の後に国が小さくなったので、もともとドイツだった地方から無理やり移動させられた人たちは今でもこちら側は昔から俺たちの国だったのにと反対する人たちもいます。親の影響を受けて授業でやってることは違うんだとか、ネットで読んでる限りは違うんだとか、コミュニティに一回は行ってしまえば授業の影響よりそちらに偏ってしまうこともあります。」
キノコ意匠「よくわかります。私も決して教科書だけの問題だけではなく親から受ける教育はやはり強いし、その影響を受けることはもちろんありますよね。
教科書とか映像以外に実際に外に出てそういう施設とか博物館に行ったりするんですか?」
Maxie「私は西ドイツ出身なので私の代はボンの国立歴史博物館に行きました。そこは1930年代からの歴史がわかる博物館です。美術館に関しては無かったです。」
キノコ意匠「それも今度のトピックにしたいと思います(笑)。私はドイツに来て結構すぐにアウシュビッツ=ビルケナウに行ったんですよ。その時に言語ごとにチームが分蹴られていて私はドイツ語のチームに行って、そうしたら10人中8人がドイツ人だったんですよ。自分たちの意思でそういう所に行って改めて子供たちと一緒に見に来るだとか熱心な人が多い理由がMaxieさんの話でわかりました。」
Maxie「私の世代はまだおじいちゃんやおばあちゃんからも戦争の話は少しだけ耳にするくらいだったけど、彼らから聞いたのは『女性が6人産んだら賞をもらえる』だとか、『女性がもっと家庭的になるために農家に留学させる』だとかの制度でした。おばあちゃんが『私は『1年間農家の家族の所に留学してお世話になって、牛がたくさんいて楽しかった』だとか、戦争の暗い話は勿論、その時の教育制度なども少しだけは聞けるんですけど、世代の話なのでかなり離れている話でもあります。」
キノコ意匠「なるほど。おばあちゃんの話面白いですね。」
Maxie「そうですね。おじいちゃんがどちらかというと暗い話をします。私の世代は例えば男性の方が軍隊に行く義務が私が大学1年生の時までまだあったので実際に語り継がれていました。」
キノコ意匠「なるほど、ありがとうございます。」