ドイツ語の資格を取れば日本国内でどんな職業に就けるのかというと、主に翻訳家やドイツの外資系企業などが一般的です。
基本的に有効な資格は転職先にもよりますが、全体的に日本国内では独検は通用しやすいです。独検という名前からしてドイツ語の資格に詳しくない面接官でもドイツ語の資格であることが分かりやすいですよね。逆にドイツ国内の企業に転職する場合は独検ではなくゲーテなどの資格のほうが有効です。
ドイツ語の資格を取れば、独日の翻訳家になる
翻訳家のお仕事はもっともメジャーなお仕事です。翻訳は映画等の作品を訳す仕事だったり、口頭会話を通訳する仕事だったりと、いろんな仕事内容があります。携わる業務の専門性などによって必要なドイツ語のレベルが大きく異なるため、どのようなドイツ語の資格を取るにしてもできる限り上位のレベルを取っておくのがおすすめです。これは有利に転職するためというよりは、ドイツ語のレベルが低い状態だと仕事に支障が出る可能性が高いので、自分のために上位資格を取るという目的のほうが強いです。
企業に就職する場合だと、何級以上の資格が必須などの条件があったり、面接でドイツ語のテストがあって実力を試されることもあります。翻訳家は個人事業やフリーランスとしても仕事をしやすい職業ですが、この場合は自分でレベル設定することができるものの、クライアントの希望に応えるためにはやっぱり出来る限り高いドイツ語のレベルが必要であることに変わりはありません。少しドイツ語ができるくらいのレベルで見栄を張って仕事を取っても、実力が足りないことはすぐにバレてしまいますし、すべてを自分一人でやらなければならないので会社に就職するよりもかなりシビアです。何よりも信頼を優先することが大切です。
ドイツ語の外資系企業に就職する
ドイツの外資系企業はいろいろとありますが、有名な会社だと「adidas」や「puma」があります。これらのスポーツブランドは世界的に有名ですね。アメリカの会社と思われがちですが、実はどちらも本社はドイツのバイエルン州にあります。そのほかの業界では、車業界なら「ベンツ」はとても有名です。
このような大手企業は日本にも拠点があるため、面接を受ける際にドイツ語の資格があれば有利になるでしょう。各ドイツ企業の日本支部で働く場合、基本的に使う言語は日本語なので、ドイツ語の資格を活かすためにはドイツ本社とのやり取りをする部署などに配属されることを目標にする必要があると思います。転職活動の際にドイツ語の資格が必須になっている求人募集を選べば、実際に業務でもドイツ語を使える機会が多いでしょう。
ドイツに住みながら働く場合
ドイツ国内に住みながら働く場合、就職先としてメジャーなのは日経企業です。日本の会社であることから日本語とドイツ語ができる人材は採用しやすいです。
有効な資格は日本国内の場合と同様に就職先によりますが、日経企業なら独検は通用しやすいものの、ドイツ企業の場合は独検自体を知らないケースもあるので、ゲーテなどほかの資格を持っているほうが有効です。
また、ドイツ国内だけではなく日本のドイツ系外資企業でも同じようなケースがあると思いますが、ドイツ語と合わせて英語も使うことがあるというのは覚えておきたいポイントです。この理由は、英語は世界共通語だからです。たとえば、新しい取引先と契約をすることになった場合、その企業が必ずしもドイツ語に対応できるとは限りませんよね。お互いに使う言語が異なる場合は英語を使うのが一般的です。これから将来の転職のためにドイツ語を勉強するというかたは英語も並行して学習していくと必ず役に立つと思います。
ドイツ語の資格は何級から履歴書に書けばいい?
ドイツ語の資格は何級なら堂々と履歴書に書けるのか、これも多くのリスナーさんから質問を受けました。
みなさんのイメージは上位資格でなければ履歴書に書いても意味がないといった感じなのかもしれませんが、私は下位資格でも履歴書に書くべきだと思います。たとえば、独検の場合なら5級が一番下のランクですが、5級とはいえ合格するためには勉強を頑張る必要があります。努力したからこそ独検5級の資格を取れたのですから、下位資格でも履歴書に書いて堂々とアピールしていいと思います。
もちろん、上位資格であるほど転職が有利になるのは間違いないため、まだ就職が先なのであれば1つでも上の資格に合格しておきたいですね。下位資格の状態で就職しなければならないのであれば、それが今の時点のベストなのですから、全力でアピールして採用を目指すべきではないでしょうか。