ドイツ語の「ウムラウト」について!
ドイツ語を学ぶと、文章のなかにアルファベットの上に2つ点々(・・)があるものを見かけます。これは、「ウムラウト」というもので、ドイツ語をはじめとした関連語圏にみられる「母音交換現象」をあらわしています。
■ウムラウト記号
詳しく説明すると、ウムラウト(Umlaut)とは母音交換現象によって変化した母音を示すためのダイアクリティカルマーク(発音区別符号)を意味します。ラテン文字の母音字の上部に付される横並びの2点(・・)」を表します。母音交替現象そのものと区別するため2点(・・)を「ウムラウト記号」と呼ぶこともあります。
アクセントのある母音が、後続の i, e 等の前舌母音の発音に引きずられて e に近い発音になる現象のことをいい、ゲルマン語において多く見られる現象です。アクセントのある母音が 後続の後舌母音 u, o によって発音変化を起こすこともありますが、これもウムラウトの一種とされます。例として、英語の足 foot の複数形 feet の母音も、i-ウムラウトによって生じたもの。ゲルマン語においてウムラウトは、名詞の単複変化にともなって現れることが多いです。
ドイツ語習得のポイント~ドイツ語の「ウムラウト」について!
■ドイツ語のウムラウトとは?
ドイツ語を学ぶと、文章のなかにアルファベットの上に2つ点々(・・)があるものを見かけます。これは、「ウムラウト」というもので、ドイツ語をはじめとした関連語圏にみられる「母音交換現象」をあらわしています。
■ドイツ語のウムラウト記号
詳しく説明すると、ウムラウト(Umlaut)とは母音交換現象によって変化した母音を示すためのダイアクリティカルマーク(発音区別符号)を意味します。ラテン文字の母音字の上部に付される横並びの2点(・・)」を表します。母音交替現象そのものと区別するため2点(・・)を「ウムラウト記号」と呼ぶこともあります。
アクセントのある母音が、後続の i, e 等の前舌母音の発音に引きずられて e に近い発音になる現象のことをいい、ゲルマン語において多く見られる現象です。アクセントのある母音が 後続の後舌母音 u, o によって発音変化を起こすこともありますが、これもウムラウトの一種とされます。
例として、英語の足 foot の複数形 feet の母音も、i-ウムラウトによって生じたもの。ゲルマン語においてウムラウトは、名詞の単複変化にともなって現れることが多いです。
ウムラウト記号は、主に円唇・後舌で発音される母音(a, o, u)を、円唇・前舌で発音しようとする場合(ä,ö,ü)に用いられます。
主にドイツ語・スウェーデン語で使用されることが多くあります。ウムラウト現象のある言語が必ずしもウムラウト記号を使うわけではありません。
ドイツ語では「ä」「ö」「ü 」の3文字がウムラウトとして用いられます。
■ドイツ語のウムラウトの発音について
ウムラウトを、発音の問題という観点から見ると、ドイツ語の母音の多くが日本語とも英語とも違っているので、ひとつひとつの特徴・内容の違いに気を付けて丁寧に学んで練習することが大切です。
■ドイツ語のウムラウトを意識することの重要性
よく、世間ではドイツ語は「スペルと発音がほぼ規則的だから平易である」「カタカナ読みで対応できるので、問題ない。」などという意見が多々存在しています。それが完全に間違っているというわけではないですが、ドイツ語で円滑なコミュニケーションをとるうえで適切な発音で話すということ、ウムラウトを意識してネイティブに近づける努力をすることがおすすめです。
最初にカタカナ的発音で覚えると、聞き取りできるようになるまで時間がかかり、発音矯正や聞き取りトレーニングが二度手間になります。最初から正しい発音を学んでいれば、結局のところ時間の短縮になり効率的にドイツ語を学ぶことが可能になります。
■日本語・ドイツ語の母音の違い
日本語とドイツ語に共通する母音は「あ」と「い」(ドイツ語の短い「i」に相当)のみで、日本語の「う、え、お」はドイツ語には存在していません。そしてドイツ語には日本語に存在しない母音が12個もあります。
日本語のカタカナでは、ドイツ語の母音が「ア」と「イ」以外はまったく書き表せていないわけです。このため、カタカナ的発音で話すドイツ語はひどい日本語訛りであり、通じにくかったり、ものによってはまったく通じないこともあります。
なので、正確な発音をマスターする必要があるのですが、母音表だけではまだ具体的ではなく、かといって、日本語にない音を聞いただけでは違いが分からなかったり、違いが分かるにしてもそれをどう真似していいのかよく分からないということがあるかと思います。その発音の具体的な方法について次に解説していきます。
■ドイツ語のウムラウトの具体的な発声方法について解説
以下、一文字づつウムラウト(母音交換現象)の発音・発声方法について解説をします。正しいドイツ語の発音・発声の参考にしてください。
主な発音方法を以下紹介します。
1:ドイツ語の狭母音前舌非円唇 [i:]
これは長音の「i」です。日本語の「イ」よりもずっと口を両端に広げて、緊張感を持たせて発音しましょう。
例: Igel, Ihre; bieten
2:ドイツ語の狭母音ほぼ前舌非円唇 [ɪ]
これは短音の「i」です。日本語の「イ」と同じ。
例:in, innen, bitten
3:ドイツ語の狭母音後舌円唇 [u:]
これは長音の「u」です。日本語の「ウ」は唇を丸めないため、ドイツ語ネイティブには「ウ」が「u」と認識されないことが多くあります。少し意識的に唇を丸め、口を尖らせて発音する必要があります。
例:U-Bahn, U-Boot, Kuh
4:ドイツ語の狭母音ほぼ後舌円唇 [ʊ]
これは短音の「u」です。二重母音「au」の「u」も同じ音になります。長音の「u」ほど口を尖らせる必要はありませんが、唇を丸めることを意識しましょう。
例: unter, Kunde; aus, Haus
5:ドイツ語の狭母音前舌円唇 [y:]
これは長音の「ü」(U-Umlaut)です。長音の「u」同様に唇を丸め、口を尖らせた上で、舌の先を下前歯の裏につけるようにして発音します。
例: üben, Tüte, Hüte
6:ドイツ語の狭母音ほぼ前舌円唇 [ʏ]
これは短音の「ü」(U-Umlaut)です。長音の「ü」ほど口を尖らせる必要はありませんが、唇を丸めることを意識しましょう。
例: Küche, Hütte, System
7:ドイツ語の半狭母音前舌非円唇 [e:]
これは長音の「e」です。日本語の「エ」よりも口の両端を広げ、舌の位置がやや高部になります。
例: eben, Ehre, lesen
8:ドイツ語の半狭母音後舌円唇 [o:]
これは長音の「o」です。日本語の「オ」よりも口を尖らせ、舌の位置がやや高くなります。
例: Ofen, oben, Kohle
9:ドイツ語の半狭母音前舌円唇 [ø:]
これは長音の「ö」(O-Umlaut)です。長音の「o」同様に唇を丸め、口を尖らせた上で、舌の先を下前歯の裏につけるようにして発音になります。
例: Öfen, Öl, böse, mögen
10:ドイツ語の中央母音中舌非円唇 [ə]
これは「シュワー」または「あいまい母音」と呼ばれ、すべてのアクセントのない「e」がこの音で発音されます。無言で口を閉じている状態から、舌の位置を変えずに曖昧に口を開いて発声します。
例: Eben, Ehre, lesen, Ofen, oben, böse, mögen
11:ドイツ語の半広母音前舌非円唇 [ɛ][ɛ:]
これは短音の「e」および長短両方の「ä」です。日本語の「エ」よりもやや口を開いて舌の位置を低めにして発音します。
例: Ente, Rente, älter; [ɛ:] Ära, Käse
12:ドイツ語の半広母音後舌円唇 [ɔ]
これは短音の「o」です。二重母音の「eu」「äu」の第1音も同じ音です。日本語の「オ」よりもやや口を開いて舌の位置を低めにして発音します。
例: offen, Optik, locker, Programm; [ɔʏ] Europa, Zeuge, Träume
13:ドイツ語の半広母音前舌円唇 [œ]
これは短音の「ö」(O-Umlaut)です。短音の「o」同様に唇を丸め、口を尖らせた上で、舌の先を下前歯の裏につけるようにして発音します。
例: östlich, örtlich, können, möchten
14:ドイツ語の広母音前舌 [a][a:]
これは長短両方の「a」で、日本語の「ア」と同じ音です。
例: Aachen, alt, man/Mann, Tag
ただし、方言によっては上の母音表では取り上げなかった広母音後舌で発音されることもあります。
■ドイツ語を学ぶということ
多くの人は小学校から中学、高校、大学と長い時間英語を学校で学習しています。ちょっとした日常会話のやり取り程度であれば、多少なりとも皆さんできるはず。(挨拶や簡単な自己紹介など。)ただ、何年もかけて、長い時間、英語を学習しても、みんながみんな、字幕なしで洋画の内容は理解することはできないし、日本語で話すのと同じように英会話ができるかというと、そうとは限らないですよね。
英語は国際共通語として広く世界で使われています。外国語として英語を学ぶことにより、多くの国の人々とコミュニケーションが取れて、(物理的な意味ではなく)世界が広がります。語学を学ぶこと、とりわけ英語を学ぶことが教育の中で重要な位置を占めています。
せっかく、長い時間かけて学習しているのなら、しっかり使えるようになりたいなっていう思いを持つ方も多いかと思います。
■ドイツ語の難易度について
英語ももちろんですが、大学時代は、第二外国語で英語以外を履修される方(された方)も多いかと思います。フランス語、中国語、スペイン語、イタリア語、朝鮮語、ドイツ語などなど・・。世界の人口で使用する人が多いのは一番多いのは中国語。活用する場面の多さなどから中国語を履修する人も多かったかと思います。漢字など文化面で近いこともあり日本人には比較的取り組みやすい言語かもしれません。しかし、言語の習得において、母国語が英語の人にとっては、漢字や様々な方言の存在、複雑な発音(四音)など、難易度がとても高い言語の一つと言われています。
逆に英語を母国語とする人にとって、習得しやすい言語はいったい何語なのでしょうか??第二外国語という括りでいうとドイツ語の習得は中国語に比べ、約3分1程度の時間でマスターできると言われています。(ロシア語は中国語の半分程度の時間が必要・・・。)
■英語とドイツ語
ドイツ語は元々言語圏としても同じゲルマン語派という共通点やドイツ語由来の単語が英語には存在するように、比較的近い言語と言われています。男性・中性・女性名詞の区別や複雑な人称変化など文法的には難しいイメージがあるドイツ語ですが、発音や会話、単語の綴りなど日常生活における『言語』という点においては英語に近く、マスターしやすい言語の一つと言えます。
そういった意味では英語をある程度話せる人が、ドイツ留学をすると比較的スムーズにドイツ語をマスターでき、使える言語が増やせるというメリットがあります。(バイリンガル→トリリンガルへ!)
ドイツ国内において英語でさまざまなことを学ぶとことも可能ですし、ドイツ語を日常生活の中で学ぶことによって、習得のスピードは格段に早くなります。
■ドイツ語は必要に迫られることが一番
言語の習得の一番のポイントは、『必要に迫られること』です。
・電車に乗って、降りる駅を調べる。アナウンスを必死に聞き取る。
・買い物をする際にお店の人に、自分が欲しいものを伝え、代金を支払う。
・授業で人の意見を聞き、自分の意見を伝える
現地の人との様々な会話、活きた言語に触れる機会を増やすことが語学力アップの近道。目的を果たすために、様々なコミュニケーションを取らないといけません。男性名詞・女性名詞や人称がわからなくても、発音が下手くそでも必死に相手に伝えようとする場面を数多く体験することで語学力は一気にアップします。
そういった点で海外留学というのは語学習得の大きな近道と言えます。(現地での生活は、現地の言葉を使う必要に迫られる機会だらけ。)
■ドイツ語を学ぶモチベーションとして検定試験を受験してみよう!
ドイツ語を学ぶうえで、モチベーションを保つために検定の受験がおすすめです。主なドイツ語の検定試験について、以下ご紹介します。
1)TELC
TELCは「ヨーロッパ外国語能力証明書=The European Language Certificatesの略称でドイツのドイツ市民大学連盟の下部組織のtelc GmbHが運営が運営をしています。受験可能の言語として、英語・ドイツ語・トルコ語・スペイン語・フランス語・イタリア語・ポルトガル語・アラビア語など10言語に対応する国際標準試験です。TELCは、ドイツ国内では、多くの公的機関等と提携し、語学検定試験の実施機関として中心的な存在で、様々な語学学校において、卒業・修了試験として採用されています。(近年telc Deutsch C1 Hochschuleは、ドイツの大学入学の際のドイツ語証明として、ドイツの大学が採用をしています。)A1からC2のドイツ語能力レベルは、共通のヨーロッパ言語共通参照枠組みに準拠しているものとなっています。telcはドイツ国内の各地にある多くの語学学校等で検定試験が実施・開催されており、大都市以外に住んでいる人も気軽に受験できることができるメリットがあります。
2)Goethe Institut, Goethe Zertifikat
ゲーテ・インスティテュートによる、初級者から上級者までのレベル別検定試験です。ヨーロッパ言語共通参照枠の最高レベルC2に相当する従来の3つの検定試験「ドイツ語上級統一試験(ZOP)」「ドイツ語小ディプロム試験(KDS)」「ドイツ語大ディプロム(GDS)」は、2012年より「ドイツ語C2大ディプロム(GDS)」に統一されました。
3)TestDaF(Test Deutsch als Fremdsprache)
ドイツ語版のTOEFLと位置付けられるドイツ語統一試験です。中級以上が試験対象で、「聴解力」「読解力」「文章表現力」「口述表現力」の4つの技能について、それぞれ3つのレベル(TDN3~5)があります。4項目すべてについてレベル4(TDN4)以上を獲得すれば、大学入学に必要なドイツ語能力を証明したことになります。世界中で同一日程にて開催されますが、日本国内では、獨協大学と東京ドイツ文化センターで実施されています。
4)DSH(Deutsche Sprachprüfung für den Hochschulzugang)
ドイツの各大学が実施する、入学に必要なドイツ語能力を証明するための検定試験。合格すれば、ドイツ語で聴講し、ディスカッションし、レポートを書き、単位取得試験を受けるなど、学生生活がドイツ語で不自由なく送れるとみなされます。
5)PWD(Prüfung Wirtschaftsdeutsch International)
国際ビジネスドイツ語検定と呼ばれる試験で、ヨーロッパ言語共通参照枠の評価基準C1レベルに相当します。主に商工会議所などが奨励していることが多い試験です。18歳以上であれば、どなたでも受験ができます。
6)独検(ドイツ語技能検定試験)
財団法人ドイツ語文学振興会が実施する、日本語話者に特化したドイツ語検定試験。5級~準1級、1級の6つのレベルがあり、筆記試験に加え、準1級以上では口述試験も行われます。
■まずは、英語→次の言語へのチャレンジとしてドイツ語
小学生から大学生まで長い時間英語を学んできたので、ある程度、読み書きはできる方は多いと思います。であれば、積極的に英語を使う『必要に迫られる機会』の頻度を上げ流ことができれば、英語の上達は可能です。
留学は手っ取り早い手段ですが、現在はさまざまなオンラインサービスも多く存在します。相手に伝えたいことを必死に捻り出して、発音が下手くそでも、文法が間違っていても伝わる経験を多くすることが重要です。画面越しに、時にはジェスチャーも交えて必死に伝える。オンラインでいろんな国の人と繋がれるようになったので、発音が悪くてもちゃんと伝わります。
ドイツ語の特徴をつかんで、効率的・効果的に学びをすすめてください。