ドイツとスイスのドイツ語の違いとは? ~スイスの言語事情や言語圏について聞いてみた!!~
ドイツ語を勉強したいからスイスに留学、はキビシイ?
個人差はあると思いますが、日本でドイツ語(標準語)を学んだだけでスイスの街中で人の会話を聞き取るのは、最初は難しいかもしれません。ただ、相手が外国人なら標準語で話さなければならないことをスイスの人も意識しますから一応コミュニケーションは成り立つと思います。そこは日本に来た外国人に接する日本人と同じです。
こんにちは!
日本在住のドイツ人のマキシーです。
今回は、「ドイツとスイスのドイツ語の違い」についてスイス人の友人サラに、普段から疑問に思っていることを質問してみました。
日本人にも観光地として人気の高い美しい国スイス。
ドイツとはどのような違いがあるのでしょうか。
ドイツのドイツ語とスイスのドイツ語は同じ?
スイスの学校で読み書きを習う標準語としてのドイツ語はドイツのドイツ語と同じなんです。
ただ、家族や友人との会話など、プライベートで飛び交う日常的な言葉は標準語のドイツ語とは違いがあります。
◆例えばどんな違いがある?
簡単な例でいうと、「家」のことをドイツ語では「ハウス」と発音しますがスイスでは「フース」です。
「ネズミ」はドイツ語で「マウス」ですがスイスでは「ムース」。
さらに全くイメージが変わってしまう言葉もあります。
朝食用に食べる小さいパン「ブレッチェン(Brötchen)」(南ドイツ地方では「ゼンメル(Semmel)」)はスイスでは「ブルーティ」「セメディ」などと呼んでいます。
ドイツ語を勉強したいからスイスに留学、はキビシイ?
個人差はあると思いますが、日本でドイツ語(標準語)を学んだだけでスイスの街中で人の会話を聞き取るのは、最初は難しいかもしれません。
ただ、相手が外国人なら標準語で話さなければならないことをスイスの人も意識しますから一応コミュニケーションは成り立つと思います。
そこは日本に来た外国人に接する日本人と同じです。
スイスの旅におススメの場所を教えて
90%以上の日本人にとってはスイスの観光地といえば「ユングフラウヨッホ」「ツェルマット」「グリンデンワルト」など、美しい山や湖のある場所が定番です。
ただ、そういった場所は観光地なので物価も高い。
おススメはあまり有名ではなくても小さい山の街歩きなんかがいいです。
自分はチューリッヒ出身なので街の中に湖も川もあり、夏場は仕事が終わった後に泳いだりすることも出来るんです。
音楽好きな人におススメするスイスの場所は?
スイスには夏になると何か所か「オープンエアフェスティバル」という野外フェスの催しがあります。
例えば、アルプスの南の方のヴァレー州の「ガンぺル」やベルンなどスイスのいたるところで有名なオープンエアフェスティバルがあります。
日本でいうと夏は蒸し暑く野外で過ごすよりはビヤガーデン…ということになりますが、ドイツやスイスは夏の野外はとても過ごしやすい。
少しでも気候が温かくなると何となく盛り上がって、日本基準ではまだ肌寒い18℃でもビキニ姿で太陽の光を浴びようとします!
スイスでおススメの料理は?
「フォンデュ(Fondue)」「ラクレット(Raclette)」は日本でも有名ですね。
さらにチューリッヒ地方には「ゲシュネッツェルテス(Geschnetzeltes)」という仔牛のお肉とクリームソースの料理があります。
この料理には「レシュティ(Rösti)」というポテトを荒く削って焼いたパンケーキを付け合わせにして食べるのが定番。
かなりヘビーですが美味しいです!
◆スイスのお魚料理はある?
海に面していないスイスですが、湖の魚の美味しいお料理があります。
バターでソテーする「エギフィレ」などがあります。
◆スイスのスイーツでおススメは?
個人的に好きなのはグラウビュンデン州発祥の「ヌストルテ(Nusstorte)」です。
くるみをキャラメルに混ぜ込んでクッキーの生地に包んたケーキ(焼き菓子)で、その地域の人たちに食べられている伝統菓子です。
さらに、スイスというとチョコレートが有名で日本で販売されているスイスのチョコレートはお値段も高いです。
特にスイスの「リンツ(Lindt)」のチョコレートはヨーロッパだけでなく全世界で人気となっています。
◆スイス人はチョコレートを食べる量も世界一?
スイスにいる時よりもかえって日本に来てからチョコレートを食べるようになりました。
甘味が強すぎるとかえって食べないものですが、日本のチョコレートは甘すぎないのでつい食べ過ぎてしまいます…。
そもそもスイスではどんな言語が使われている?
スイスの公用語として使われているのは、ドイツ語・フランス語・イタリア語・ロマンシュ語の4か国語となります。
自分の場合はドイツ語が母国語で、あと英語・日本語・フランス語・スペイン語も話します。
◆どんな学校教育でそんなに何か国語もしゃべるようになるのでしょう?
例えばスイスのスーパーでは、ミルクなどの商品にドイツ語・イタリア語・フランス語の3か国語の表記がされています。
小さい頃から育った生活環境にイタリア語やフランス語が身近にあったからということもあると思います。
現在スイスでは、それぞれの地域で最初から小学校で英語を学ばせたり、フランス語圏ではスイスの標準語のドイツ語を学ばせるなど、それぞれの地域の状況に応じて言語教育をしているのが現状です。
◆(ドイツのシステムにはあるが)スイスでは中学生や高校生に語学留学をするカリキュラムはあるか?
高校生の時、フランス語圏に学校のクラス単位で1~2週間ホームステイしました。
その後は逆にフランス語圏の学生たちが自分たちのところにホームステイする、という授業です。
スイスの場合は海外に出なくても国内にいながらフランス語圏などに行って留学できてしまう。
超低コストで留学できる環境があるということでしょうか。
最後に、ドイツ語を勉強するならココから始めよう!ということがあれば一言お願いします。
皆さん好きなことが違いますから、食べ物・音楽・景色など何でも自分の好きな切り口を見つけて入っていくことではないでしょうか。
スイスでもドイツでも、好きな場所・好きなところから始めてみてくださいね。