ドイツビールで乾杯!~ドイツビールの楽しみ方

ドイツビールで乾杯!~ドイツビールの楽しみ方



■ドイツといえばビール

ビールの生産量、消費量ともにヨーロッパ最多を誇るドイツ。ドイツといえばビールというイメージを持つ人も多いと思います。ドイツ国内では約1200箇所の醸造所があり、5,000種類以上のビールが造られています。各地で特色のあるビールが造られていて、様々な味を楽しむことができます。ドイツのビールの歴史は古く、8世紀には醸造されていたという記録が残されているそうです。当初のビールは修道院で広がり、ホップはまだ使われておらず、イチゴの葉や麻などが使われていたとのこと。




16世紀に公布された法令に、ビールには『大麦、ホップ、水』以外は使用してはならないというものがあります。この法律は純粋令と言われ、ビールの品質の維持と飢饉を防ぐための目的で、パンの原材料の小麦の価格高騰抑えることを目的としていました。




この純粋令、今は廃案になっているのですが、今でも原材料以外を入れて醸造する会社は現れていないそうです。この純粋令を守り続けていることが他国のビールとは違う高品質である点のアピールにつながっています。歴史あるドイツビール、各社がその伝統を守り、高品質な製品を現在も作り続けています。




ドイツビールは味わい深く、風味も豊かでコクがあるのが特徴です。日本のビールとは全く異なるビールも数多くあり、ドイツビールにハマる人もたくさんいらっしゃいます。




■ドイツビールの種類

そんなビール大国のドイツ。ドイツビールの特徴、種類について紹介します。ドイツビールの製造方法は主に上面発酵と下面発酵の2種類があります。上面発酵ビールとは発酵が進んだ麦汁の上に浮き上がる性質の酵母を使ったビールをいいます。常温(20度程度)で短期間に造られるビールで、エールビールとも呼ばれています。逆に下面発酵ビールは発酵が進むとタンクの底に沈んでいく酵母を使用して醸造するビールを指します。(日本のビールのほとんどは下面発酵酵母が使われています。)低温(5度程度)で長い時間をかけて造られるビール。ラガービールとも呼ばれています。






主な上面発酵ビール

・ヴァイスビア・・バイエルン州で製造されているビールです。酸味の聞いた独特の風味がありクリーミーなー泡が喉越しのよさを楽しめる、バイエルン地方を代表するビールです。







・ベルリーナー・ヴァイセ・・その名の通り、ベルリン周辺で製造されているビールです。乳酸菌によっても発酵されているので酸味と淡い色味が特徴。アルコール度数も低めで、シロップと合わせて飲むのが一般的で、女性にも大変人気があります。








・アルト・・デュッセルドルフやその近隣で製造されているビールです。古くからの伝統の製造方法で琥珀色の濃い色味とホップの香りと味が特徴のビールです。(Alt=ドイツ語で『古い』という意味)








主な下面発酵ビール

・ピルスナー:日本の主流ビールに近い味。ドイツ北部で特に飲まれているビール。ライトでキレのある喉越しが特徴です。








・ミュンヒナー:黒ビールの1種。パワフルな味わいのミュンヘンのビール。ドイツ南部、ミュンヘンで製造されています。








・ヘレス:ミュンヘンで主に飲まれており、ミュンヘンではビールといえばヘレスと呼ばれています。ほんのりとした甘みとまろやかな口当たりが特徴のビールです!








■ドイツ語で乾杯って何ていう?

日本の飲み会の席では、『とりあえず最初はビールで乾杯』と言って最初の一杯はビールを飲むという文化があります。ドイツではそんなことは、ないらしく、最初から最後までずっとビールを飲み続けるという方が大半とのこと。日本では『乾杯(カンパーイ)』でジョッキをぶつけ合って宴会がスタートしますが、ドイツ語では『乾杯』はどのようにいうのでしょうか?






・一番の定番のフレーズはこちら、『Prost!(プロースト)』です。カジュアルなパーティー、会社での飲み会や、結婚式などあらゆる場面で使うことが可能です。ドイツの居酒屋やレストランなど、このフレーズはいろいろ使えるのでドイツ旅行前にはぜひ覚えておくと良いです。






・やや、かしこまったフォーマルなパーティで使う表現として『Zum Wohl!(ツムヴォール)』という表現も乾杯の意味。『Prost』がビールで乾杯!というイメージですが、『Zum Wohl!』はワインやシャンパンで乾杯!というイメージが強いです。











■ドイツでの正しい乾杯の仕方(マナー)

日本での乾杯は、ジョッキをぶつけ合うときには手元を見ることが多いですが、ドイツでの乾杯の際は相手の目を見て乾杯するのがマナーとのこと。相手の目をしっかり見て、笑顔で行うのが礼儀です。乾杯相手が複数いても、ひとりひとりと目を合わせることがマナーです。アイコンタクトを取ることが文化の国。乾杯の時もしっかり忘れず、アイコンタクトが大切です。






もう一点、注意すべきは、ブラスの当て方です。ドイツのグラスの口元は薄いので、ガラスが厚い底の部分を当てています。また、ドイツではビースを瓶でそのまま飲むことも一般的で、その際も瓶の底での乾杯が一般的です。






■ドイツでビールを楽しもう!

ドイツといえばビール。地域ごとに様々な種類もあり、日本のビールとは違った味わいのものも多くあります。ドイツビール巡りの旅など、旅行計画を立てるのも楽しいですよね。






『Prost!(プロースト)』






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Maxie Pickert

【講師紹介】Pickert Maxie(ピカット マキシー)

ボン大学、早稲田大学院卒業。14歳の時にドイツ語に訳された村上春樹の小説に出会い、日本に憧れる。16歳で、埼玉県の高校の1年間の交換留学プログラムを利用して初来日し、早稲田大学・大学院で日本語の勉強を継続。日本でドイツ語を勉強している人を手伝いたいという思いから、YouTubeチャンネルやTwitterを通じて定期的にドイツ・ドイツ語に関する情報発信している。

日本語能力試験1級 TOEIC 890

https://www.german-interpretation.com
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