20ヶ国語話せる人に聞いてみた❗️ドイツ語と日本語の違いも教えてもらった

Maxie「こんにちは、自己紹介をお願いします!」

Steve「こんにちは、カナダのバンクーバーに住んでいるスティーブ=カークと申します。言葉が非常に大好きで、息子と一緒に「 www.lingq.com 」という言葉を学ぶサイトを運営しています」

Maxie「今日はスティーブさんにドイツ語を勉強するようになったきっかけについてお聞きしたいと思います」



Steve「私は5歳の時に家族でカナダに移住しましたが、両親はチェコ出身のドイツ人です。ユダヤ人の多くはドイツ語とチェコ語が話せるため、両親はドイツ語とチェコ語で会話していました。ただ僕と兄はカナダに住んでいたため、英語で話すように言われていたので、ドイツ語を話すことはなかったのですが、少しはドイツ語にもなじみがありました。19歳のときに、ドイツで建築労働者として2週間ほど仕事をすることがあったのですが、その時には私の中途半端なドイツ語も役に立ちましたね。(笑)




そして1987年、自分の木材関係の会社を立ち上げました。ヨーロッパや日本ともかかわりを持つことになり、日本にも9年ほど住んでいたことがあります。そして会社を立ち上げたころ、ドイツ語を本格的に勉強しようと思い、本屋さんでドイツ語のテキストやカセットテープなどの教材を購入し、独学で勉強していました。その当時のテキストは、語彙集が充実していたので、テキストの傍ら辞書を開くような手間も必要なく、集中して勉強ができました。その後ドイツで仕事をする機会があった時には、アウトバーンの大渋滞に巻き込まれた時などを利用して、ドイツ人のエージェントやスタッフとたくさん会話して少しずつドイツ語をマスターしていきました。」




ドイツ語と日本語の違い

Maxie「ドイツ語と日本語の違いってなんですか?」

Steve「英語を母語としてドイツ語を学んでいる立場から言うと、ドイツ語はゲルマン系の言葉なので、ラテン語や英語とも文法や語彙の面で共通点が多く勉強しやすい言語です。一方の日本語は、英語などとの共通点が少ないうえ、漢字·ひらがな·カタカナと表記も複雑で難しい。私は日本語を勉強する前、中国語を学んでいたので、漢字は大体わかります。だけど、ひらがなやカタカナが難しく苦労しました。





ただし、日本語は語彙や文法が難しいけれど、柔軟性があって、特に外国人はあまりにもラフな言葉でなければ敬語を使わなくてもとがめられることはないです。ドイツ語は細かい決まりが多くて、ロジックをわかっていても間違う可能性が高い傾向にあります。」





ドイツの発音が難しい?!

Maxie「日本人によく『ドイツの発音が難しい』って言われますが、発音はどんなふうに勉強したらいいですか」

Steve「ドイツ語が難しいというのは、何に比べて難しいのだろう?ロシア語に比べて難しいですか?アラビア語や中国語のピンインに比べて難しいのでしょうか?どの国の言葉でもそうだけど、発音を真似するというのは時間がかかります。そしてたくさん聞かなければいけない、聞き取れないと発音ができないですね。さらに発音が難しいというのは人間の心理に影響しています。日本人がドイツ語をネイティブのように発音しようと思ったとき、『この発音はおかしくないか?下手なんじゃないか』と不安になるかもしれない。でも勇気をもってたくさんのドイツ語を聞いて、聞いたとおりに話すしかドイツ語をマスターする方法はないです」





ドイツの好きな単語

Maxie「ドイツの好きな単語はありますか」

Steve「正直に言ってドイツの言葉全部好きですよ。どの国の言葉でも、正しく発音しようと思ったらその言葉を好きにならないといけないと思います。日本語でもドイツ語でも優雅なところを感じて吸収しないといけないです。ある人にとってのドイツ語は文章が長くて、複雑でややこしいものに感じるかもしれません。だけどそれがドイツ語の魅力でもあるわけです。日本語もフランス語のようにロジカルに話す言語でもない。回りくどい言い回しもある。でもそれが日本語のエレガンスでもある、それを好きにならないと日本語が話せない。だからどの単語が好きというのではなく、すべて好きです。それはロシア語でもアラビア語でも同じだと思います。」





ドイツ人とかかわって驚いたこと

Maxie「ドイツ人とかかわって驚いたことはなんですか」

Steve「驚いたこと…は、ないですね。ただドイツ人はすごくまじめだというイメージがありました。でも実際にドイツで、ドイツ人のなかで働いてみると、明るくて陽気でした。ドイツの船にのって仕事をしている人で酔っぱらっていた人のほとんどがドイツ人だったと記憶しています。ドイツ人は基本的に外国の人にも優しい国民性を持っていると思いますよ。






ただ、そんな陽気で楽しいドイツ人にも厳しい一面もあります。たとえば日本で外国人がたどたどしい日本語で話しかけてきた場合、日本人なら最後まで聞いてあげた後、日本語で返事をします。だけど、ドイツ人は忙しいから(笑)最後まで聞かずに英語で答えます。ドイツ人にはこういった厳しい一面があるので、やはりドイツ語はしっかりと勉強する必要があります。(笑)」





これからドイツ語を勉強したい人に向けての応援メッセージ

Maxie「これからドイツ語を勉強したい人に向けての応援メッセージお願いします!」

Steve「ドイツという国はヨーロッパにおいて非常に大切な国です。西ヨーロッパでも東ヨーロッパでもそれは同じ。歴史を調べればフランスでもともとゲルマン民族でしたし、東ヨーロッパでも、バルト三国などではドイツの影響が非常に大きいです。それこそ中央ヨーロッパにおいて哲学、化学、音楽、芸術、すべての面で影響力の大きい国です。私が世界各国の言葉を知りたいのは、世界のことが知りたいからです。だから、ヨーロッパを知りたいならドイツやドイツ語をよく知らないといけません。ドイツ語を難しいと思わずに楽しみながら勉強してください」

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Maxie Pickert

【講師紹介】Pickert Maxie(ピカット マキシー)

ボン大学、早稲田大学院卒業。14歳の時にドイツ語に訳された村上春樹の小説に出会い、日本に憧れる。16歳で、埼玉県の高校の1年間の交換留学プログラムを利用して初来日し、早稲田大学・大学院で日本語の勉強を継続。日本でドイツ語を勉強している人を手伝いたいという思いから、YouTubeチャンネルやTwitterを通じて定期的にドイツ・ドイツ語に関する情報発信している。

日本語能力試験1級 TOEIC 890

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