” Dschinghis Khan”ってどんな曲? 歌詞や背景を徹底紹介!

” Dschinghis Khan”ってどんな曲? 歌詞や背景を徹底紹介!

皆さんは”ジンギスカン”という料理を知っていますか?

ジンギスカンは羊の肉である”マトン”や”ラム”などの食材を鉄板で調理した日本の北海道を中心に浸透している日本料理です。このジンギスカンは中央部が凸状になっている”ジンギスカン鍋”というものが作られるほど日本では親しまれています。

今回はこの”ジンギスカン”をグループ名に取り入れたアーティストが歌っている”Dschinghis Khan”という曲を紹介します。

果たして日本料理のチンギスカンとはどのような関係があるのでしょうか。

〇謎の6人グループ”Dschinghis Khan”とは

Dschinghis Khanは1979年に西ドイツでデビューした男女混合5人組グループです。

メンバーはボーカルの”Louis Hendrik Potgieter”をはじめとして、”Edina Pop”、”Henriette Pauline Strobel-Heichel”、”Steve Bender”、”Wolfgang Heichel”、”Leslie Mandoki”で構成されていました。

このDschinghis Khanは日本料理のジンギスカンではなく、モンゴルの初代皇帝である”Dschinghis Khan(ジンギス・カン)”に由来します。

Dschinghis Khanは1985年に解散しましたが、Steve Benderの尽力によって再結成され、2005年に活動を再開しました。しかし、翌年Steve Benderが末期の肺がんで他界し、残ったメンバー中心に構成された”The Legacy”というグループで活動を続けました。

楽曲は今回紹介するDschinghis Khanをはじめ、”Moskua(めざせモスクワ)”や”Samurai(サムライ)”というように世界各国の特徴や著名人をモデルにしているものを主体としています。

〇Dschinghis Khanの人気曲”Dschinghis Khan”とは

“Dschinghis Khan”はグループ名同様モンゴルのDschinghis Khanをモデルとした楽曲です。1979年に行われた”第24回ユーロビジョン・ソング・コンテスト”で第4位の成績を収めたり、西ドイツのチャートでも4週連続1位を獲得したりしています。日本でも多くのアーティストが日本語訳のカバーをしています。

Dschinghis Khanの歌詞は以下の様になっています。

モンゴルの戦乱時代の荒々しさ、Dschinghis Khanの当時の様子が歌詞で鮮明に表現されています。また、リズミカルな曲調は耳なじみを良くするだけでなく戦いの緊迫感や士気を高めようとしているイメージが湧いてきます。

1.

Sie ritten um die Wette

(草原の風の中)

mit dem Steppenwind,

(馬で駆け競い合う)

tausend Mann

(千人もの男たち)

(Ha, Hu, Ha)



Und einer ritt voran,

(先頭を駆ける一人の男)

dem folgten alle blind,

(皆が後に付き従う)

Dschingis Khan

(それがジンギスカン)

(Ha, Hu, Ha)





Die Hufe ihrer Pferde durchpeitschten den Sand

(馬のヒヅメは砂を蹴り上げ)

Sie trugen Angst und Schrecken in jedes Land

(諸国に不安と恐怖をもたらす)

Und weder Blitz noch Donner hielt sie auf

(稲妻も雷も彼らを止められない)

(Hu, Ha)





Dsching, Dsching, Dschingis Khan

(ジン ジン ジンギスカン)

He Reiter, Ho Leute,

(騎兵ども 野郎ども)

He Reiter, Immer weiter!

(騎兵ども 何度でも!)





Dsching, Dsching, Dschingis Khan

(ジン ジン ジンギスカン)

Auf Brüder!, Sauft Brüder!,

(行こう兄弟! 飲もう兄弟!)

Rauft Brüder!, Immer wieder!

(騒げ兄弟! 何度でも!)





Lasst noch Wodka holen

(もっとウォッカを持ってこよう)

(Ho, Ho, Ho, Ho, Ho)





Denn wir sind Mongolen

(だって俺たちゃモンゴル人だから)

(Ha, Ha, Ha, Ha, Ha)





Und der Teufel kriegt uns früh genug!

(悪魔のお迎えですぐにあの世行きさ!)





Dsching, Dsching, Dschingis Khan

(ジン ジン ジンギスカン)

He Reiter, Ho Leute,

(騎兵ども 野郎ども)

He Reiter, Immer weiter!

(騎兵ども 何度でも!)





Dsching, Dsching, Dschingis Khan

(ジン ジン ジンギスカン)

He Männer, Ho Männer,

(野郎ども 野郎ども)

Tanzt Männer, So wie immer!

(踊れ野郎ども いつものように!)





Und man hört ihn lachen

(彼の笑い声が聞こえる)

(Ho, Ho, Ho, Ho, Ho)





Immer lauter lachen

(さらに大きくなる笑い声)

(Ha, Ha, Ha, Ha, Ha)





Und er leert den Krug in einem Zug.

(彼は酒を一気に飲み干した)







2.

Und jedes Weib, das ihm gefiel,

(気に入った女はみんな)

das nahm er sich in sein Zelt

(自分のテントに連れ込んだ)

Es hieß, die Frau, die ihn nicht liebte,

(彼を愛さなかった女性は)

(Ha, Hu, Ha)

gab es nicht auf der Welt

(この世界にはいなかったという)

(Ha, Hu, Ha)





Er zeugte sieben Kinder in einer Nacht

(彼は一夜にして7人の子どもを仕込み)

Und über seine Feinde hat er nur gelacht

(敵のことはただ嘲笑った)

Denn seiner Kraft konnt keiner widerstehen

(誰も彼の力に抗えなかった)

(Hu, Ha)





Dsching, Dsching, Dschingis Khan

(ジン ジン ジンギスカン)

He Reiter, Ho Leute,

(騎兵ども 野郎ども)

He Reiter, Immer weiter!

(騎兵ども 何度でも!)





Dsching, Dsching, Dschingis Khan

(ジン ジン ジンギスカン)

Auf Brüder!, Sauft Brüder!,

(行こう兄弟! 飲もう兄弟!)

Rauft Brüder!, Immer wieder!

(騒げ兄弟! 何度でも!)





Lasst noch Wodka holen

(もっとウォッカを持ってこよう)

(Ho, Ho, Ho, Ho, Ho)



Denn wir sind Mongolen

(だって俺たちゃモンゴル人だから)

(Ha, Ha, Ha, Ha, Ha)



Und der Teufel kriegt uns früh genug!

(悪魔のお迎えですぐにあの世行きさ!)





Dsching, Dsching, Dschingis Khan

(ジン ジン ジンギスカン)

He Reiter, Ho Leute,

(騎兵ども 野郎ども)

He Reiter, Immer weiter!

(騎兵ども 何度でも!)



Dsching, Dsching, Dschingis Khan

(ジン ジン ジンギスカン)

He Männer, Ho Männer,

(野郎ども 野郎ども)

Tanzt Männer, So wie immer!

(踊れ野郎ども いつものように!)







Und man hört ihn lachen

(彼の笑い声が聞こえる)

(Ho, Ho, Ho, Ho, Ho)



Immer lauter lachen

(さらに大きくなる笑い声)

(Ha, Ha, Ha, Ha, Ha)





Und er leert den Krug in einem Zug

(彼は酒を一気に飲み干した)

(Hu, Ha, Hu, Ha, Hu)


以上が”Dschinghis Khan”というグループが歌っている”Dschinghis Khan”という楽曲の紹介です。冒頭で出した日本料理のジンギスカンとは関係ありませんでしたが錆のリズムが印象的で繰り返し聞きたくなるような楽曲です。

Dschinghis Khanは各国の歴史をモデルとしていますがその他のアーティストも様々な拘りを持っています。同じアーティストの音楽を聞く際はそのような共通点を探しながら聞いてみると一段と音楽を楽しめるかもしれません。


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Maxie Pickert

【講師紹介】Pickert Maxie(ピカット マキシー)

ボン大学、早稲田大学院卒業。14歳の時にドイツ語に訳された村上春樹の小説に出会い、日本に憧れる。16歳で、埼玉県の高校の1年間の交換留学プログラムを利用して初来日し、早稲田大学・大学院で日本語の勉強を継続。日本でドイツ語を勉強している人を手伝いたいという思いから、YouTubeチャンネルやTwitterを通じて定期的にドイツ・ドイツ語に関する情報発信している。

日本語能力試験1級 TOEIC 890

https://www.german-interpretation.com
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